難聴は救い

プリンを持ってサンへ行く。食べさせながら話しをし、自分が介護をするよりも、ここで介護を受けた方が、良い介護が受けられることを話す。納得してくれたと、思う

同室の一人は103歳で、スプーンで食べさせてもらっていると、母から聞く。それでも、気は確かだそうだ。また、一人はぶつぶつ独り言がひっきりなしだ。そして、もう一人は見た所若いが、脳に障害があるようで、寝たきりのようだ。目を常に開いていて、こちらを見ているように感じるが、話しかけても、反応がない。それでも、刺激のためか、ラジオをかけている。ステーションの近くなので、常に目を光らせる必要のある人が集まっている。こんな部屋で、私なら気が狂う思いだろう。しかし、母は難聴で、うるさいとは、感じないだろう。難聴が救いとなっているとは、皮肉なものだ。

本を数冊、籠に入れて渡し、今度は日曜にくるので、それまで本でも読んでいなさいと言って、別れる。2日連続で介護から離れるのは、7月にコスタリカに行って以来だ。