ボケ

妻と「ひだまりの郷」へ行く。この施設に来て10日あまりだが、ボケが進行した印象を持った。9月に骨折入院して以来、と言うか、ここ2年強の介護経験の中でも、そんな思いは、初めてだ。ボケは環境・状況適応の一形態という一説を読んだ事がある。いよいよここで自分は死ぬのだと、意識したのではないか。そんな気がする。難聴が救いになっている。そして、ボケもそうなのかも知れない。その他、老化現象もそうなのだろう。そして、その挙句の果てに人間は、死を安らかに受容できるのかも知れない。

相談員の長谷川さんが来ていて、母の部屋の担当を含め、いろいろ話しをする。入所後すでに3回、軽微な転倒をしているようだ。大事に至っていないのは、座位からの転倒だからだ。気丈で、自力で車椅子から乗り降りしようとして、転倒したようだ。原因としてはストッパーを2つ完全に掛けてなく、それで車椅子が動いて転倒したのではなかろうかとの意見。現場を見ていないので確かではないが、その可能性は確かに高そうだ。

立った姿勢からではなくとも、やはり、いずれ再転倒・再骨折することは避けられないだろう。主治医の見解は正しい。適当に弱り、老いをもっと自覚し、回りに介護を素直に依頼できるようになることを祈るのみ。